028-02

2022-03-09 (水) 08:21:45 (72d) | Topic path: Top / 028-02

第28回研究会

メイカー・テイカー制を利用した裁定取引は利益の向上に繋がるのか ―人工市場を用いた検証-

著者

星野真広(神奈川工科大学), 水田孝信(スパークスアセットマネジメント), 八木勲(工学院大学)

概要

指値注文者(メイカー)側にリベート(負の売買手数料)を支払い,成行注文者(テイカー)側から手数料を取る,メイカー・テイカー制と呼ばれる手数料体系を採用する取引所が米国を中心として増えている.リベートを用いてメイカーの参入を促し指値注文を増やすことにより,市場の流動性が向上し,取引量が増加するとされている.メイカー・テイカー制を採用した市場を利用し裁定取引を行う場合,メイカー・テイカー制を採用した市場に指値注文を行うことにより利ざやとは別にリベートでも利益を得ることができるため,通常より容易に期待する利益を上げられると考えられる.しかし,指値注文を受けたメイカー・テイカー制を採用した市場と,成行注文によって注文を消費されるその他の市場がどのような影響を受けるかははっきりと分かっていない.裁定取引を行うことで市場に負の影響を与えれば通常より利益を得る機会を損失する可能性もある.そこで本研究では人工市場を用いて,メイカー・テイカー制を採用した市場が提供するリベートの額を変化させ,メイカー・テイカー制を利用して行った裁定取引で発生した損益の確認を行った.また,それぞれの市場のボラティリティを測定し市場への影響も確認した.その結果,裁定取引での利益の向上が確認できた.ボラティリティについては指値注文を受けたメイカー・テイカー制を採用した市場では減少し,成行注文を受けたメイカー・テイカー制を採用していない市場では増加することが確認できた.

キーワード

人工市場, マルチエージェントシステム, エージェントシミュレーション, メイカー・テイカー制, 裁定取引, ファイナンス, 金融市場

論文

file02_SIG-FIN-28.pdf

添付ファイル: file02_SIG-FIN-28.pdf 106件 [詳細]
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