研究会概要

2013-02-21 (木) 18:38:47 (1673d) | Topic path: Top / 研究会概要

研究会概要

設立趣旨

近年、これまで市場に興味を待たなかった一般の人々の間にも、金融市場への関心が高まっている。 その理由として、インターネットの普及により、一般投資家の市場参加が容易になったことと、 様々な金融情報が簡単に手にはいるようになったことが挙げられる。

このような社会的状況の中で、人工知能分野の手法や技術を金融市場における様々な場面に応用することが大いに期待されている。 特に、膨大な金融情報を分析し投資判断の支援をする技術や、市場の特性を理解し適切な市場制度を設計する技術、 さらに市場メカニズムを金融市場以外の社会現象に応用する技術などが有望視されている。

金融市場への人工知能の応用は、研究レベルでは、すでに様々な形で行われており、いくつかの目覚ましい成果をあげてきている。 例えば、計算機上に仮想的な市場を用意し、マルチエージェントシミュレーションを行う人工市場の研究がある。 人工市場を利用することで、バブル発生の原因の解明や、経済理論の検証などが実現されると期待されている。 また、インターネットの普及によって一般的となったオークションにおいても、 不正な入札を防ぐプロトコルの研究なども盛んに行われている。 さらに、人工知能を用いた投資支援システムにも期待が寄せられており、 強化学習や遺伝的アルゴリズムを用いた取引エージェントや、 株式関連ニュースの解析などの研究も盛んに行われている。

しかしながら、現状ではこれらの研究成果が実際の金融市場の現場へ十分に応用されているとは言えない。 その原因としては、これらの研究成果が現場の金融市場関係者へ正しく理解されていないことと、 金融市場関係者が真に求めている要求を人工知能研究者が理解し切れていないことにあると考えられる。

以上の背景から「ファイナンスにおける人工知能応用」に関する研究会は設立された。 本研究会では金融市場に関わる基礎から応用までの幅広い研究課題全てを対象とし、 金融工学・経済物理学との接点も探る。 産学官の工学系研究者のみならず、ファイナンス研究者、市場関係者を含めた実際に金融市場の現場に身をおく技術者にも参加を促し、 互いの研究成果を発表し討論する場を設けることにより、金融市場に対する人工知能技術の利用を拡大することを目的とする。

研究会の対象研究領域(キーワード)

  • マルチエージェントを用いた人工市場・市場シミュレーション
  • オークションプロトコルなど市場制度設計の理論や技術
  • 機械学習・データマイニング・テキストマイニングなどを用いた市場予測
  • 知識ベースシステム・意思決定支援システムなどを用いた投資支援
  • 金融市場における投資行動・学習の分析やモデル化(行動ファイナンス)
  • 予測市場などの新しい市場分野への人工知能の応用
  • オントロジーを用いたファイナンス知識の体系化 など

俯瞰図

SIG-FIN.png

出典: 鳥海不二夫, 特集「研究会総覧」ファイナンスにおける人工知能応用研究会 (SIG-FIN), 人工知能学会誌, Vol. 25, No. 4 (2010年7月), pp. 557-558 作成: 松井藤五郎

添付ファイル: fileSIG-FIN.png 1742件 [詳細]
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